- ピンクリボン
乳がんの早期発見に大切な“気づく力“
ブレストアウェアネスで普段のわたしを知ろう
2025.9.27
乳がんは日本人女性の9人に1人がかかるとされ、誰にとっても無関係ではない病気です。
しかしながら、乳がんは初期段階でみつけることで、9割近い方が治癒できる可能性のあるがんのため、ぜひ自覚症状のない時から自分の乳房に関心を持つ生活習慣(ブレストアウェアネス)を身につけましょう。
ブレストアウェアネスは決して難しいことではありません。“なんだかいつもと違う”という小さな変化に気づく力が、乳がんの早期発見につながる大切な第一歩になります。
ブレストアウェアネスって?
ブレストアウェアネスとは、自分の乳房の状態を日ごろから意識し、変化に気づく力を養うことを意味します。
従来の「自己触診=しこりを見つける」とは違って、「いつもと違うかも?」に敏感になることが重要とされています。
ブレストアウェアネス4つのポイント
1. 見て、触って、乳房の状態を知る
入浴やシャワーの時、着替えの時などのちょっとした機会に、自分の乳房を見たり、触ったりしてみましょう。
一番おすすめの方法は、入浴時に石鹸をつけて観察してみることです。石鹸の滑りやすさが、乳房のでこぼこなどの変化をより感じやすくする効果があります。

2. 見て、触って、乳房の変化に気づく
普段の乳房の状態を知ることで、はじめて変化に気づくことができます。
「しこりを探す」のではなく、気軽に「いつもと変わりはないかな?」という気持ちでやってみましょう。
✓ 乳房にしこりはないですか?
✓ 乳房の皮膚にくぼみや引きつれはないですか?
✓ 乳頭から分泌物はないですか?
✓ 乳頭や乳輪にびらん(ただれ)はないですか?
3. 変化に気づいたら、医療機関へ行く
しこりや引きつれなどの変化に気づいたら、きっと大丈夫と自己判断することなく、すぐに近くの医療機関を受診しましょう。診療科は「乳腺科」です。「〇〇市乳腺科」などで調べてみてください。
乳がんは早く気づくことができれば、乳房の一部を切除して温存する乳房温存療法が適用されやすくなります。
QOL(生活の質)の維持のためにも、早いうちに専門医の診察を受けるようにしましょう。
4. 定期的に乳がん検診を受ける
乳がん検診の目的は「乳がんで亡くなる女性を減らす」ことです。
40歳以上の方は2年に1回、定期的に検診を受けましょう。市町村で乳がん検診を行っている場合がありますので、ぜひお住まいの地域で乳がん検診を行っているか調べてみてください。
また、万が一「異常あり」と結果を受けた場合は必ず精密検査を受け、専門医の指示を仰ぐようにしましょう。
大切なのは「自分を知ること」
ブレストアウェアネスは、医療に頼らない自分を守る「気づき」の習慣です。
ひとりひとりが自分の体を向き合うことで、乳がんの早期発見、今後の健康な毎日につながります。
ぜひこの機会に、この習慣を身に着け「気づける私」を育てていきましょう。